移動平均線

ムサシ「相場をやってる友達から移動平均線って聞いたんだけどこれってなんなの?」

くう先生「移動平均線はもっとも基本的なテクニカルの指標で、これを見てない人はいないのではないかの?ある特定の期間の終値の平均値をあらわしたもので最初にMetaTraderを起動したときに表示されておる赤い線がそうじゃ」

くう先生「ではまず、移動平均線の表示のさせ方を説明しようかの。MetaTraderで上のメニューから Insert -> Indicators -> Trend -> Moving Average を選択してみるのじゃ 」


くう先生「このPeriodというのは、何本分の前の足の平均を表示するかで、色はすでに14本の赤色が最初から表示されているので、それとは違う黄色に設定をしてみたぞ」

くう先生「これを見るとローソク足1本1本をみるより大きな相場の流れ(トレンド)がわかり、今上昇局面なのか下降局面なのかが線の傾きで一目でわかるの。ちなみに足の時間軸を変えるには、上のD1(一日足)を選択するのじゃ」

ムサシ「そんな単純にわかるの?」

くう先生「もちろんそんなに単純ではないが例えば青色のまるで囲んだ部分はいったん下降したかのように見えて結局は上昇しとるじゃろ。このようなシグナルを”ダマシ”と呼んでおるな」

ムサシ「なるほど ”完璧はない” ということですね」

くう先生「そうじゃ。いかなるシグナルも ”過去にこうだったから未来もこうなる”という予想に過ぎんのじゃ。しかし現在の価格は突然の出来事(災害や指標発表)や特定の集団の意図によって、いかようにも動く可能性があるのじゃ!これはこれから説明するシグナル全てに当てはまるので肝に銘じておくのじゃ!」

ムサシ「どれぐらい当てになるものなのかな?」

くう先生「あくまで、みんなが同じものを見て、同じ知識と経験値を持っていて、この指標をみた ”みんなが上がる思う” から、買いが殺到して、価格が上がるのであるが、実際にはトレードするみんな、見ている指標や時間軸、持っている情報、知識、経験値、思惑はちがうから単純には一方方向には動かないのじゃ。とはいえ、この移動平均線は "多くの人が信頼している"から、わりと言われているように動きやすい指標なのじゃ」

ムサシ「なるほど!もうすこし詳しい見方を教えてほしいにゃ!」

くう先生「では、ゴールデンクロスとデットクロスについて話そうかの」

ムサシ「なんかプロレスの技みたい・・わら」

ゴールデンクロスとは、下の図のように、長期の移動平均線(75MA)の角度が上向きで(=上昇トレンド)、短期の移動平均線(20MA)が下から上に突き抜けた場合じゃの。これはこれから上昇していくシグナルとされておるのじゃ。デッドクロスはその逆じゃの。ちなみにMAというのはMoving Averageの略で移動平均線のことじゃ」

ムサシ「なんでそうなるの?」


くう先生「まず、移動平均線とは特定の期間の平均値だったの。その線の角度が上を向くということは、だいぶ昔(例:22本前から2本前の平均値)よりチョイ昔(例:21本前から1本前の平均値)のほうが価格の平均値が上がった ということになるの。そして価格というのは、一旦トレンドが決まると大きな舟のように簡単に方向を変えられないのじゃ。それはなぜかわかるか?」

ムサシ「みんながそう思ってるから」

くう先生「そうじゃ。大衆の心理が上だと思ったら、それを変えるにはなかなか大変じゃろ」

ムサシ「ニュースでも悪いうわさが流れた芸能人はなかなかイメージ回復しないもんね」

くう先生「・・・まぁ、そんなところじゃな。それで移動平均線の角度がキツイほど強烈なトレンドといえるじゃろう。そして、最近の平均値(短期移動平均線)が少し前の平均値(長期移動平均線)を下から抜いたということは過去の平均値より最近の平均値が上回ったってことで、過去(あくまでその移動平均線の期間内ですが)に買っている人(の平均)は儲けがでていることになるの。逆に過去に売っている人は損をしていることになる。例えば、過去の平均値が100円で、現在101円じゃったら、買っている人(の平均)は儲けておるじゃろう」

ムサシ「するとどんなことが起きるの?」

くう先生「先ほどの大衆の心理とあいまって、売って損している人は、これからますます価格が上がって損するから、早めに損きり(この場合は買い戻し)したいとおもうじゃろう。買って儲かっている人は、ますます儲かるからこのまま放置したくなるの。つまり買いが集中するわけじゃな。そこにこのゴールデンクロスをみた、新規参入者が、ますます買いを入れる > 価格がますます上昇する というわけじゃ」

ムサシ「なるほど!強烈な指標なんですね」

くう先生「じゃが、このシグナルだけでなく全てのシグナルに当てはまるのじゃが、実際はそのシグナルを見ている人がどれぐらい多いか?じゃな。Aさんは1時間足とかの違う時間足を見ていて、そこには下落のシグナルがでているかもしれんし、Bさんは5分足をみていて、まったくシグナルがでていなかったり、Cさんは、テレビでアメリカの暴動のニュースをみているかもしれんしの」


ムサシ「なるほど。みんなが同じ情報をみているというのが重要なんですね」

くう先生「実際には、Aさん、Bさん、Cさんのように見ているものが違うから価格が単純に動かないのじゃ」

ムサシ「じゃ、みんながみてると思われる、全ての時間軸と全てのシグナルをみればいいんじゃない?!」

くう先生「そうしたいところじゃが、実際には無理じゃの。シグナルは何千種類もあり、ニュースがGood News、 Bad News の両方が絶え間なく流れ、一つのシグナルでさえ、いろんなパラメタがあるんじゃからの。例えば移動平均線にしても、過去何本分の足をみるか?じゃな。人によっては22本という人もいれば、60本という人もいる」

ムサシ「移動平均線の期間はどうやって決めたらいいの?」

くう先生「一つの区切りでみるといいの。例えば、為替の場合、土日休みを除くと1ヶ月の20日稼動しておるじゃろう。そして経済活動は、月単位、日単位で活動しておる。例えば給料日は毎月1回じゃな」

ムサシ「おいら給料日には牛丼を食べに行くんだ!」

くう先生「(華麗にスルー)じゃから例えば1日足を見ながら20本分(つまり1か月分)の移動平均をみるのが一般的とされておる。あくまで一つの見方じゃがの。同じように1時間足を見ながら24本分(つまり1日分)をみるといいかもしれんの」

ムサシ「なるほど」


くう先生「じゃが、お前さんの言った複数の視点で複数の指標をみることは大事なんじゃな。まず、一日足をみて、どちらのトレンドか大まかに判断し、次により短い足(1時間足など)をみて、1日の中でも今の時間はどちらのトレンドか? という具合じゃな。それらを総合的に判断するのじゃ」


ムサシ「どんな指標でも複数見て総合的に判断するんだね」


くう先生「そうじゃ!ひとつの情報だけで妄信せず、常に複数の時間足や他のシグナルも参考にし、確率で勝つ!(=ある程度の負けは仕方ない)という姿勢で臨むのが大事なんじゃ。」


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